モバイルバッテリーやUSB-ACアダプタ(USB充電器)の5Vとか1Aの意味とは?

2019年8月3日

目次

はじめに

モバイルバッテリーやUSB-ACアダプタ(USB充電器)を家電量販店やショッピングサイトで見つけたとき、「最大2.1A」とか「5V1A」などという記述がされていることがあります。

これはいったいどういった意味なのでしょうか?意味を知らなくても「その数字は恐らく性能を指しており数字が大きい方が良い」と直感で理解できますが、正しい知識を持っていれば確実な判断を行うことができます。ここではそれらの意味について詳しく解説します。これを読んで知識を深めていただき、ぜひ商品の判断基準にお役立てください。

 

まず「V」と「A」は「電圧」と「電流」のこと

まずは「5V1A」の「VとA」は日本語で何を指しているかをご説明します。知っているよ!と思われるかもしれませんが、「Vは電圧」、「Aは電流」を表しています。そのため、モバイルバッテリーなどに書かれた「5V1A」とは、電圧が5Vで電流が1Aということを表しています。なので、「最大2.1A」とは最大で電流が2.1A流れるということを表しています(「最大」の意味などは後述します)。

 

中学のおさらい 電圧と電流について

では、この電圧と電流はどういった意味でしょうか。このあたりは曖昧な方も多いと思います。ここでは、電圧や電流を説明する上でよく使われる表現として「水」で例えてご説明します。

 

電圧電流を水でイメージする

 

 

上図のように、電圧電流はそれぞれ「水を落とす高さ=電圧」で、「流す水の量=電流」になります。ついでに言うと、「それによって回されるタービン(水車)の回る量=電力」です。なので、原理的には水をより高いところから落とせばタービンは早く回りますし、水を大量に流してもタービンは早く回ります。それが、中学で習うことになる「電圧x電流=電力」です。

 

※ここでは抵抗の説明は割愛します。

※水はイメージであり、実際の電気の特性とは異なる部分があります。あらかじめご了承ください。

 

USB充電もイメージで置き換えてみる

USB充電器によるスマートフォンの充電も水で例えてみましょう。先程の例で「タービンが回る量=電力」と説明しました。スマートフォンを「ゼンマイ式時計」に例えれば、タービンはそのゼンマイのようなものです。下図のように水の力でゼンマイを回すイメージです。

 

USB充電のイメージ

 

 

さて、USB充電器には1Aや2.1Aなどいろいろな電流を流せる種類があります。それは、先程のイメージで例えれば「流す水の量」が違うことになります。1Aより2.1Aの方が流す水の量が倍違うので、タービンもたくさん回ると直感的に理解できると思います。タービン(ゼンマイ式時計のゼンマイ)を早く回せればゼンマイを早く巻き終えることができるので、スマートフォンを早く充電できるということになります。

 

電圧や電流に対応できないと機器がぶっ壊れる

規格に合わない電流を流すと壊れる

 

USB充電器とスマートフォンを水やタービン(ゼンマイ式時計のゼンマイ)で表現しましたが、もし水を毎秒100t流したらどうなるでしょうか。タービンがものすごい速さでまわりそうな気がしますが、そんな大量の水を流したらタービンが壊れてしまいますね。また、一方でものすごい高さから水を落とす場合であっても、ものすごい速度で水が降り注ぐことになるのでそれでもタービンが壊れてしまいます。なので、タービン(=スマートフォンなど)には流して良い水の量(=電流)や、落として良い水の高さ(=電圧)が決められています。といっても、USB充電器やスマートフォン、USBケーブルなどは規格に沿って安全に作られており電圧や電流などを自動調節をしてくれるので、基本的にスマートフォンなどが壊れることはまずありません。

※規格を遵守しない製品は除く

 

USB充電の電流(A)は何Aのものがある?

USB充電でよく見られるのは、「1A」です。「1000mA」とミリ表記がされることもあります。元々のUSBが誕生したときの規格は0.5A(500mA)で設計されていたので、古いUSB充電器などでは0.5Aも見ることがあるかもしれません。最近では、2.1Aや3Aという大きな電流を流せるものも多くなってきました。

 

大きい電流(A)のものを選べば良いの?

基本的には数字の大きいものを選べば間違いは無いです。ただし、「1A」と「1000mA」のような表記の違いには場合はご注意ください。「1より1000の方が1000倍大きい!」と思っても1000mAはミリ表記をしているだけですので、1Aと1000mAは同じ意味になります。また、電流(A)が大きい数字になっていても、実際にそれでスマートフォンなどが高速充電できるかは色々な条件があります。というのも、例えばUSB充電器が2A対応であっても、使っているUSBケーブルが1Aまでしか対応していなかったり、スマートフォンが0.5Aまでしか対応していなかったら、その中の一番小さい値で充電されるため0.5Aでの充電となってしまいます。

3Aなど大きな出力に対応したものはUSB充電器自体も大きくなり持ち運びも大変になりますので、必要に応じた大きさのものを購入するのがオススメです。

 

「合計3A」とか「最大2.1A」とかの意味は?

「合計●●A」の表記は、USB充電器に複数のUSBの差し込み口がある場合に使用されます。「合計●●A」の意味は、その差し込み口全体で同時に充電できる(電流が流せる)最大の合計値が●●Aということを表しています。一方で「最大●●A」と表記されたものは、USBの差し込み口1つで充電できる(電流が流せる)最大の電流になります。

例えば差し込み口が2つあるUSB充電器があって、合計3A、最大2Aと書かれていたらどうなるでしょうか。この場合は、1つの差し込み口では2Aを流せるが、2個同時に充電しようとすると最大3Aまでなので、2Aと1Aとか、1.5Aと1.5Aとかのように充電されることになります。

 

電圧が5Vとか15Vとか書かれているけど?

USBは最初に5Vを基本として登場しましたが、急速充電など多くの用途が生まれたことにより15Vなどの高電圧のものも登場してきました。それが、USB Power Delivery(USB PD)という規格です。店頭などでPD対応と書かれたものを見たことがある方も多いと思います。水の例で例えると高いところから水を落とすイメージになるので15Vなど値が大きい方がより早く充電ができることになります。ですが、先程も述べましたが、その高電圧に「USB充電器」「USBケーブル」「スマートフォンなど」すべてが対応していないと低速で充電されることになるのでご注意ください。低速とは例えば、それぞれが15V3A、5V1A、5V0.5Aに対応していた場合、一番小さい5V0.5Aが使われるということです。

 

5V1Aなどは機器のどこに書いてあるの?

記述場所

USB充電器やモバイルバッテリーの裏面や側面に書かれています。上図は当サービスのプリントGOで販売しているモバイルバッテリーの例になります。そのとき、上図の右側のように、モバイルバッテリーなどには入力電流や出力電流と書かれている場合があります。それはそれぞれ、モバイルバッテリーを充電するときの規格(電気を取り込む方)、モバイルバッテリーを使って充電をするときの規格(電気を取り出す方)を表しています。スマートフォンの場合は本体には印字されていない場合が多いので、その場合はスマートフォンの公式サイトなどでご確認ください。

 

まとめ

USB充電器やスマートフォンなどに色々な数字や記号が書かれていて意味を知らなければ分からないものが多いですが、この記事で電流電圧について少しでも知っていただき、その分からないが1つでも解消することができたらうれしいです。

また、当サービス(プリントGO)ではオリジナルのモバイルバッテリーやUSB充電器を作ることができます。自分だけのグッズとして、デザインが良く、電流電圧の条件が良く、価格のお手頃なものを厳選して取り揃えております。もしモバイルバッテリーやUSB充電器をお探しであれば、ぜひ当サービス(プリントGO)でオリジナルのものをお作りください!

 

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